土地の固定資産税評価額から実勢価格は計算できない |正確な実勢価格の調べ方を解説

土地の固定資産税評価額から実勢価格は計算できない |正確な実勢価格の調べ方を解説
土地の実勢価格イメージ画像|熊本県『すがコーポレーション』

お金が必要な場面で、「所有している土地を売って手元に残るリアルな額を知りたい」とご希望の方がいらっしゃると思います。

しかし、土地が実際に売買される価格「実勢価格」の正確な情報を得るのは意外と難しく、インターネット上でよく見かける「土地の固定資産税評価額から逆算できる」という情報を信じて損をするケースもあるので、注意が必要です。

今回は、年間500件以上の不動産成約実績を持つ熊本県の不動産会社『すがコーポレーション』が、正確な実勢価格の調べ方を、わかりやすく解説します。

土地を手放してみて、意外と低額な売却価格に後悔することのないよう、ぜひ最後までご覧ください。

熊本県で「手元に残るリアルな額を確認してから不動産を売却するか決めたい」とお考えの方は、すがコーポレーションへお問い合わせください

豊富な売買実績データと精度の高い査定をベースにして、売主さまが多くの利益を手にする戦略を提案いたします。

固定資産税の土地評価額からは実勢価格を計算できない

土地の実勢価格イメージ画像|熊本県『すがコーポレーション』

インターネット上に「固定資産税評価額×1.2〜1.5=実勢価格」「固定資産税評価額÷0.7×1.1=実勢価格」といった情報がありますが、この計算は大きく外れる可能性があります

実績価格は「市場の需要・供給バランスで変動」「立地・土地の現状などが実勢価格に影響」といった事情から、一律の計算方法で算出することができないためです。

実勢価格以外にも不動産価格をあらわす指標が複数あるため、はじめに各指標の意味を正しく把握してから、正確な実勢価格の調べ方をご紹介します

実勢価格とは

実勢価格とは「実際の市場で土地が売買された、または売買されると想定される価格」のことで、売主・買主が売買に合意した時点で初めて確定します

「時価」「市場価格」と呼ばれることもあります。

実勢価格には以下のような変動要素があるため、たとえ隣接する同面積の土地であっても、何らかの計算で「実勢価格が確定した」とみなして土地の売却活動をすることは、損につながる可能性があります

  • 売却時期
  • 買主の属性
  • 周辺の供給状況
  • 景気動向
  • 用途地域、建築制限
  • 接道条件
  • 形状、高低差 など

【例】

  • 同じ住宅街の角地と中間画地では、同じ面積でも実勢価格が10%以上異なることがある
  • 市街化区域と市街化調整区域の境界付近にある土地は、わずかな立地の違いで実勢価格が数倍異なることがある など

なお、実勢価格は以下のような場面で必要になります

  • 土地の売出価格を安くしすぎないために実勢価格を把握
  • 相続税の申告は路線価や固定資産税評価額をベースにするが、遺産分割協議では「実勢価格(実際にいくらで売れるか)」をベースにした協議をする
  • 離婚時の財産分与できっちり財産を分割する必要がある場合 など

こちらの記事で、離婚で不動産を売却する方法・流れをご確認いただけます。

固定資産税評価額・公示地価(公示価格)・基準地価・路線価の違い

固定資産税の納付書

土地の価格に関する指標は複数あり、それぞれ使用目的・更新頻度などが異なります

すべての指標が不動産売買以外の目的で設定されてるため、以下の指標から実勢価格を算出することはできません。

しかし以下4つの指標の特徴を知っておくことで、「不動産会社が誠意のある査定額を提示しているかどうか(安すぎるor高すぎる査定額ではないか)」をご自身で判断しやすくなるため、ぜひご確認ください。

価格指標
(計算者)
用途・特徴
【売主の活用用途】
固定資産税評価額
(市町村)
・固定資産税の課税、登録免許税の算定基準
・不動産市況に影響されない客観的な額(公示地価の7割)
・3年毎に更新
【不動産会社の査定額が固定資産税の評価額以下であれば、安すぎる可能性がある】
公示地価(公示価格)
(国)
・公共事業用地の取得価格などの算定基準
・標準地を設定して算出される、国が示す不動産の公的な基準価格
・毎年1月1日更新、3月公表
【1月〜6月に土地を売り出す場合に、エリア全体の適正価格(定価)の目安となる
基準地価
(都道府県)
・公示地価の半年後の地価変動を補完する指標
・公示地価がカバーしていない地方エリア等の標準価格
・毎年7月1日更新、9月公表
【7月〜12月に土地を売り出す場合に、または地方都市の土地を売る場合に、直近の適正価格の目安となる】
路線価
(国税庁)
・相続税・贈与税の課税額計算に使用する評価額
・不動産市況に影響されない客観的な額(公示地価の8割)
・毎年1月1日更新、7月公表
【土地の目の前の道路から適正価格を逆算できるため、公示地価よりも正確に適正価格の把握が可能】

正確な実勢価格の調べ方4パターン

正確な実勢価格の調べ方イメージ画像|熊本県『すがコーポレーション』

土地価格の各指標を確認した知識をベースにして、次に正確な実勢価格の調べ方をご紹介します。

  • 【最も正確に予測&使われている方法】不動産会社に「レインズ事例+土地の個別要因」で査定を依頼
  • 【参考になる予測】「不動産情報ライブラリ」のデータを確認
  • 【精度は低いが大まかな予測】「公示価格×1.1」で計算
  • 【精度が低い予測】インターネットで売却情報・過去の取引価格を確認

【最も正確に算出&使われている方法】不動産会社に「レインズ事例+土地の個別要因」で査定を依頼

実勢価格算出の精度が最も高いのは、不動産会社が「レインズ」で過去の成約事例を確認したうえで、土地の個別要因を加味して土地価格を査定する方法です。

※「レインズ」とは、不動産会社間で売買・賃貸物件の情報や過去の成約価格を共有するポータルサイトのことです。

この方法が実勢価格算出の精度が高い理由は、レインズには市場に公開されない「実勢価格の記録」があるためです。

ただし不動産市況は常に変化しているため、「実勢価格の記録」だけではなく「土地の個別要因(接道条件、形状など)」を組み合わせることで、さらに算出の精度が高まります

この方法で実勢価格の算出を不動産会社に依頼する際に注意が必要なのは、不動産会社・営業担当者によって査定の判断が異なる点です。

年間の不動産売買数が豊富な不動産会社を2〜3社選び、「レインズに記録された実勢価格と不動産会社が提示した額が異なる理由」を確認のうえで、信頼できる不動産会社に土地の売却サポートを依頼してください。

熊本県で実勢価格を高い精度で算出できる不動産会社をお探しの方は、すがコーポレーションへお問い合わせください

お問い合わせ前に、AIで大まかな売却額のご確認も可能です。

【参考になる予測】「不動産情報ライブラリ」のデータを確認

「不動産情報ライブラリ」とは、「過去に実際に売買された不動産の実勢価格」などのデータを、無料で閲覧できる公的システムです

ただし一般に公開されているデータですので、レインズと比較すると、以下のような「限界」があることを知っておく必要があります。

  • 四半期ごとにデータを集計・公表するため、不動産ライブラリに売買情報が掲載されるまでタイムラグがある
  • 一度掲載されたデータが、修正されるケースがある
  • 掲載情報が一律ではない
  • 実勢価格を知りたい土地の住所や近隣のデータがないケースがある
  • 個人情報保護の観点から、詳細な情報が掲載されていないケースがある など

不動産情報ライブラリのデータを実勢価格とみなして売却活動をすることには不安が残りますが、「不動産会社から提示された査定額が適正かどうか」を見極める際に活用できます。

【不動産ライブラリの閲覧方法】

不動産ライブラリ」を開き、「不動産価格の情報をご覧になりたい方へ」欄の「データの検索・ダウンロード」をクリックします。

不動産ライブラリ

地域」「種類」「時期」を指定して「一覧表示」をクリックすると、過去の不動産売買情報をご確認いただけます。

不動産ライブラリ

【精度は低いが大まかな予測】「公示価格×1.1」で計算

公示価格は一般的に実勢価格の「90%程度」と言われていることから、インターネット上では最も手軽に実勢価格の目安を知る方法として、「公示地価×1.1=実勢価格」という算出方法が紹介されることがあります

ただしこの算出方法は不動産市況・土地の個別要因を含めない機械的な計算方法ですので、算出額を信じて売出価格や値引きの方針を決めると、損をすることがあります

「公示価格×1.1」で算出した額と実勢価格が大きく異なるのは、以下のようなケースです。

  • 都市部の人気エリア・再開発エリア・需要に対して供給が少ない住宅地では、実勢価格が上振れすることがある
  • 地方や需要の弱いエリアでは、公示地価を下回ることがある など

「公示地価」はエリア全体の適正価格(定価)をあらわす指標ですので、「公示価格×1.1」という計算方法で算出される額は、「実勢価格の非常に大まかな目安」ととらえてください。

不動産会社から机上査定※の結果を受け取る際に、「不当に安いor高い査定結果になっていないか」を見極める指標としても役立ちます。

※机上査定とは、不動産会社が現地を訪問せずに不動産を査定する方法です。

【精度が低い予測】インターネットで売却情報を確認

不動産情報サイトや不動産会社のホームページに掲載されている不動産の価格は「売出価格(売主の売却希望額)」で、実勢価格ではありません

一般的に不動産取引は値下げ交渉を経て成約に至るため、売出価格を実勢価格として参考にすると、ご所有の土地を高く見積もり、最終的に手元に残る額の想定を見誤ることにつながります。

ただし不動産情報サイトに掲載されている情報は、不動産会社への問い合わせ前に「ご自身で大まかな実勢価格を予測してみたい場合」に、手軽に入手できる資料でもあります

同地域の複数の物件をピックアップして、「売出価格」「面積・接道条件などの個別要因」「何ヶ月も売れ残っていないか」を比較することで、「売却時にこれ以上の売出価格を設定すると、買い手から見向きされなくなる限界ライン」を見いだせます

またこの作業は、「どのような競合物件があるか」の確認にも役立ちます。

こちらの記事で、熊本市の土地売却戦略のポイントをご確認いただけます。

土地の実勢価格を算出する際の注意点

土地の実勢価格を算出する際の注意点イメージ画像|熊本県『すがコーポレーション』

最後に、土地の実勢価格について、ここまでご紹介できなかった注意点もお伝えします。

  • 実勢価格の算出に法的な証明が必要な場合は不動産鑑定士に依頼するケースもある
  • 実勢価格には有効期限がある

実勢価格の算出に法的な証明が必要な場合は不動産鑑定士に依頼するケースもある

不動産会社に精度の高い実勢価格を算出してもらっても、その価格はあくまで「売却活動を前提とした予測価格」で、法的な効力を持ちません。

以下のように実勢価格に法的な効力を持たせる必要がある場面では、不動産鑑定士が作成する「不動産鑑定評価書」が必要になる場合があることを、念頭に置いておきましょう。

  • 訴訟(財産分与・共有物分割請求・損害賠償など)の証拠資料として提出する場合
  • 法人間の不動産取引で税務上の根拠が必要な場合(同族会社間取引など)
  • 相続税の申告において時価の根拠として提出する場合(路線価評価の修正が必要な場合) など

不動産鑑定士に「不動産鑑定評価書」作成を依頼する費用は20万〜50万円程度が目安です。

実勢価格には有効期限がある

不動産市況は日々変化しているため、実勢価格は時間の経過とともに精度が落ちていきます。

実勢価格は3〜6ヶ月程度で見直しをしないと、「買主が物件に興味を持つ機会の損失や売れ残りのリスクにつながる」と考えておきましょう

特に以下のような場面では、不動産会社に精度の高い実勢価格の算出を再依頼してください。

  • 実勢価格算出後、6ヶ月以上経過してから売却活動を開始する場合
  • 実勢価格算出後、周辺で大規模開発・商業施設の開業・自然災害などが発生した場合
  • 金利情勢が大きく変化した場合(住宅ローン金利の上昇は土地の実勢価格に影響します)
  • 土地の売却を開始してから3ヶ月を超えても問い合わせがほとんどない場合

まとめ

土地の実勢価格を算出する方法について、インターネット上でよく見かける「固定資産税評価額から逆算できる」という情報は間違いです。

実勢価格算出の精度が低い場合は、「不当に安い価格で売却をして損をする」「買い手が興味を持たない高い価格で売却活動をして売れ残る」といったリスクがあるため、ご注意ください。

最も精度が高いのは、不動産会社が「レインズの実勢価格の記録」「土地の個別要因」を踏まえて算出する実勢価格です。

今回ご紹介した情報を、目的に応じてスムーズに実勢価格を算出する参考にしていただけると幸いです。

熊本県で、「手元に残る額をなるべく正確に把握したうえで土地などの不動産売却を判断したい」とご希望の方は、すがコーポレーションへお問い合わせください

年間の不動産成約件数500件以上の実績をいかし、明確な根拠をもって実勢価格を算出したうえで、売主さまの不動産売却をサポートいたします。

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