新しい生活の拠点となるマイホームの購入は、人生における大きな決断です。
しかし、会社の転勤の可能性がある場合、その決断はさらに複雑になるかもしれません。
将来の転勤を考えると、マイホームを購入して良いのか、購入した場合どうなるのか、多くの不安がよぎるでしょう。
ここでは、転勤の可能性がある状況で、後悔しないマイホーム購入をするための考え方や、万が一転勤になった際の具体的な対処法をご紹介します。
転勤の可能性がある中でマイホーム購入を考える際の視点
転勤リスクを考慮したマイホーム購入の検討
転勤の可能性がある中でマイホームを購入する際には、一般的な住宅購入とは異なる視点を持つ必要があります。
まず考えられるのは、購入後にすぐに転勤が決まってしまい、せっかく購入した家に住めなくなるリスクです。
また、転勤期間中の住宅ローンや、自宅の維持費といった経済的な負担も考慮しなければなりません。
これらのリスクを事前に理解し、ご自身のライフプランやキャリアプランと照らし合わせて検討することが重要です。
将来の転勤を見据えた住宅選びのポイント
転勤を見据えてマイホームを選ぶ場合、将来的な売却や賃貸に出すことを想定した視点を取り入れることが大切です。
・立地: 駅からの距離や主要都市へのアクセスが良い場所は、売却時も賃貸に出す際も需要が高く、資産価値を維持しやすい傾向にあります。
通勤・通学の利便性だけでなく、商業施設や医療機関へのアクセスも考慮しましょう。
・物件の種類: マンションは比較的賃貸に出しやすい傾向がありますが、戸建ての場合はファミリー層からの需要が見込めます。
将来的なライフスタイルの変化も視野に入れて検討すると良いでしょう。
・間取り: 普遍的で汎用性の高い間取りは、多様な入居者や購入者のニーズに応えやすく、売却・賃貸どちらの場合も有利に働きます。
・価格帯: 無理のない予算で購入できる物件を選びましょう。
転勤になった際に、ローン返済と転勤先の住居費の二重負担に耐えられるかどうかも重要なポイントです。
これらのポイントを踏まえることで、転勤リスクに備えた賢いマイホーム購入につながります。

転勤が決まった場合のマイホーム対処法
転勤時にマイホームを賃貸に出す選択肢
マイホームを賃貸に出す場合、以下のような点を考慮する必要があります。
・家賃収入: 転勤中の住宅ローン返済の助けになります。
ただし、家賃収入がローン返済額を上回るとは限らないため、事前にシミュレーションを行いましょう。
・管理: ご自身で管理するか、不動産管理会社に委託するかを決めます。
管理会社に委託する場合は、手数料が発生しますが、入居者募集からトラブル対応まで任せられるため安心です。
・戻る可能性があるか: 将来的にその家に戻る可能性がある場合は、賃貸に出す選択肢は有効です。
ただし、賃貸契約の期間や、退去時の原状回復費用なども考慮に入れておきましょう。
・税金: 不動産所得が生じるため、確定申告が必要になります。
税金に関する知識も身につけておくことが大切です。
転勤でマイホームを売却する際の費用と注意点
マイホームを売却する場合、売却にかかる費用や税金について事前に把握しておく必要があります。
・売却費用
・仲介手数料: 不動産会社に支払う費用で、売却価格に応じて計算されます。
・印紙税: 売買契約書に貼付する税金です。
・抵当権抹消登記費用: 住宅ローンを完済した場合に発生します。
・測量費用: 戸建ての場合、隣地との境界確定が必要な場合に発生することがあります。
・ハウスクリーニング費用: 売却を有利に進めるために、清掃や修繕を行う場合の費用です。
・税金
・譲渡所得税: マイホームを売却して利益が出た場合に課される税金です。
特例措置がある場合もありますので、確認が必要です。
・住民税: 譲渡所得税と合わせて発生します。
売却を検討する際は、これらの費用や税金を考慮した上で、売却のタイミングや価格設定を慎重に行うことが重要です。
不動産会社に相談し、査定や売却のプロセスについて詳しく聞いてみましょう。
転勤の可能性がある中でマイホーム購入を考える際の視点
マイホーム購入前に確認すべき転勤に関する会社の制度
マイホームを購入する前に、ご自身の会社の転勤に関する制度を詳しく確認しておくことが非常に重要です。
・転勤の頻度: どれくらいの頻度で転勤があるのか、また、転勤の期間はどれくらいなのか。
・転勤手当: 転勤になった場合、会社からどのような手当(引越し費用、単身赴任手当、社宅など)が出るのか。
・休職・退職制度: 万が一、転勤が難しい状況になった場合の制度(休職、退職後の再雇用など)も確認しておくと安心です。
これらの情報は、マイホームをどうするかという判断に直結するため、必ず人事担当部署などに確認しておきましょう。
ライフプランと転勤を考慮したマイホームの維持管理
マイホームを購入するということは、転勤の有無に関わらず、その後の維持管理も考慮に入れる必要があります。
特に、転勤になった場合には、自宅の管理をどうするかという問題も出てきます。
・住居費の二重負担: 転勤先の家賃と、自宅の住宅ローン返済・管理費・固定資産税などの二重負担に耐えられるかをシミュレーションしておきましょう。
・資産価値の維持: 転勤期間中も、定期的な手入れやメンテナンスを怠らないことで、自宅の資産価値を維持できます。
賃貸に出す場合も、入居者が快適に過ごせるよう配慮が必要です。
・家族の意向: 親御さまの相続を考えている場合や、離婚、費用が払えないなど、様々な家族の状況の変化も考慮に入れ、将来にわたってどのように自宅を維持・活用していくか、家族間で十分に話し合っておきましょう。
マイホームは長期的な視点で考える資産です。
転勤の可能性を含め、様々なライフイベントを想定して計画を立てることが、後悔しないマイホームライフを送るための鍵となります。

まとめ
転勤の可能性がある中でマイホームを購入することは、多くの検討事項を伴います。
購入前には転勤リスクを考慮した立地や物件選びが重要です。
万が一転勤になった場合は、賃貸に出すか売却するかの選択肢を、費用やメリット・デメリットを比較して慎重に選びましょう。
そして、会社の転勤制度の確認や、将来のライフプランを見据えた維持管理も忘れてはなりません。
これらの情報を参考に、皆さまが納得のいくマイホーム購入と転勤対策を進められることを願っています。
熊本市周辺で不動産関係でお悩みの方は、ぜひお気軽に当社にご相談ください。