住宅ローンの金利は固定か変動か? おすすめはどっち?

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住宅ローンの金利は固定か変動か? おすすめはどっち?

大きな喜びとともに、住宅ローンの選択という重要な課題に直面している方も多いのではないでしょうか。
住宅ローンには固定金利と変動金利の2種類があり、どちらを選ぶべきか迷っている方もいるかもしれません。
今回は、固定金利と変動金利それぞれのメリット・デメリットを比較検討します。

住宅ローンについて!固定・変動のメリット・デメリットを比較

変動金利のメリット・デメリット

変動金利の最大のメリットは、固定金利に比べて金利が低いことです。
そのため、毎月の返済額を抑えることができ、家計への負担を軽減できます。
特に、低金利時代が続いている現在では、そのメリットは顕著です。

ただし、金利は市場の状況によって変動するため、将来金利が上昇した場合、毎月の返済額が上昇するリスクがあります。
具体的には、金利上昇幅によっては、返済計画が破綻する可能性もゼロではありません。

また、金利見直しルール(5年ルール、125%ルールなど)によって、返済額の上昇幅が制限される場合もありますが、それでも返済額が増加する可能性があることを理解しておく必要があります。
さらに、長期の固定金利と比較した場合、総返済額が大きくなる可能性も考慮すべきです。

固定金利のメリット・デメリット

固定金利のメリットは、何と言っても金利が固定されているため、返済期間中、毎月の返済額が変わらないという安心感です。
金利上昇のリスクを回避できるため、将来の金利上昇を懸念する方には最適な選択肢と言えるでしょう。
計画的な家計管理を行いやすく、心理的な負担も軽減できます。

しかし、デメリットとしては、変動金利に比べて金利が高いため、毎月の返済額が高くなり、家計への負担が大きくなる可能性があります。
また、低金利時代には、変動金利を選択した方が総返済額を抑えられる可能性も否定できません。

金利上昇リスクと将来への備え

住宅ローン選びにおいて、金利上昇リスクへの備えは非常に重要です。
変動金利を選択した場合、金利上昇によって返済額が増加するリスクを常に考慮する必要があります。
具体的には、金利上昇時の対応策として、追加の貯蓄、副収入の確保、あるいは繰り上げ返済などを検討しておくことが大切です。

一方、固定金利を選択する場合は、金利上昇リスクは回避できますが、金利水準によっては、変動金利よりも総返済額が高くなる可能性がある点に注意が必要です。
どちらを選択するにしても、将来の金利動向を予測することは不可能であるため、自身の経済状況やリスク許容度を十分に考慮した上で、慎重に判断する必要があります。
金利上昇リスクを軽減するための具体的な対策としては、余裕のある返済計画を立てること、緊急時の資金を確保しておくこと、そして専門家への相談などが挙げられます。

住宅ローンについて!固定・変動のメリット・デメリットを比較

住宅ローン 固定・変動・それぞれの返済シミュレーション

シミュレーション条件の設定

ここでは、35年返済、借入額4000万円という条件で、変動金利と固定金利の返済シミュレーションを実施します。
変動金利は、金利が10年ごとに0.5%、1.0%、1.5%上昇する3つのケースを想定します。
固定金利は、現在の市場金利を参考に設定します。(※あくまでシミュレーションであり、実際の金利とは異なる可能性があります。)
返済方法は元利均等返済とします。
ボーナス併用は考慮しません。

返済額・総返済額・利息の比較

それぞれのシミュレーション結果を比較することで、変動金利と固定金利の返済額、総返済額、利息の差が明確になります。
金利上昇幅が大きくなるほど、変動金利の総返済額は増加しますが、低金利時代が続いている場合は、固定金利よりも総返済額が低くなる可能性もあります。

返済スピードの違いと解説

返済スピードの違いは、元金返済の進捗状況によって判断できます。
変動金利の場合、金利が低い初期段階では元金返済が早く進む傾向がありますが、金利が上昇すると、利息の負担が増加し、元金返済のスピードが遅くなる可能性があります。
固定金利の場合、金利は一定ですが、金利が高い分、初期段階では利息の負担が大きく、元金返済は遅くなります。
長期的な視点で、どちらが効率的な返済方法であるかを比較検討することが重要です。

住宅ローン 固定・変動・それぞれの返済シミュレーション

住宅ローン 固定か変動か? おすすめの選び方と注意点

住宅ローン選びにおける重要なポイント

住宅ローン選びにおいて最も重要なのは、自身の経済状況とリスク許容度を正確に把握することです。
毎月の返済額が家計に与える影響、金利上昇に対する耐性、そして将来のライフプランなどを考慮する必要があります。
また、借入期間の長さによっても、金利上昇リスクへの影響度が変わってきます。
35年ローンと15年ローンの比較など、具体的な例を挙げて説明します。

金利見直しルールと返済額への影響

変動金利には、金利見直しルール(5年ルール、125%ルールなど)が適用される場合があります。
これらのルールによって、返済額の急激な上昇は抑えられますが、それでも返済額が増加する可能性があることを理解しておく必要があります。
各金融機関の金利見直しルールを比較し、リスクを最小限に抑える選択をすることが重要です。

諸費用や団信の比較検討

住宅ローンには、金利以外にも、諸費用(融資手数料、保証料など)や団体信用生命保険(団信)の費用がかかります。
これらの費用も考慮して、トータルコストを比較検討する必要があります。
特に、団信は、保障内容や保険料が金融機関によって異なるため、比較検討することが重要です。
死亡だけでなく、疾病や障害への保障内容も確認しましょう。

専門家への相談と賢い選択

住宅ローンは高額な買い物であり、人生における重要な決断です。
迷う点や不安な点があれば、ファイナンシャルプランナーや住宅ローンアドバイザーなどの専門家に相談することをお勧めします。
専門家のアドバイスを受けることで、自身の状況に最適な住宅ローンを選ぶことができます。

まとめ

住宅ローンの選択は、固定金利と変動金利のメリット・デメリットを比較検討し、自身の経済状況やリスク許容度を考慮して決定する必要があります。
将来の金利上昇リスクを踏まえ、余裕のある返済計画を立てることが重要です。
金利見直しルールや諸費用、団信についても十分に理解した上で、専門家への相談も視野に入れ、賢い選択をしてください。

中本伸也

投稿者

中本伸也

15年以上不動産業界に従事し、宅地建物取引士や賃貸経営不動産取引士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ専門家です。不動産に関するお悩みやご質問は、ぜひ私どもにご相談ください。豊富な経験と知識で最適なご提案とサポートをいたします。お気軽にお問合せください。

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