住み替えを検討している方の中には、税金問題に頭を悩ませている方がいらっしゃるかもしれません。
特に、住宅の売却や購入に伴う税金の特例は、理解しにくいものです。
そこで今回は、住み替え時に知っておくべき税金の特例についてご紹介します。
今回解説する知識を身に付けることで、税金に関する不安を軽減し、満足のいく住み替えを実現しましょう。
□住み替え時に利用できる税金の特例とは?
住み替えを考える際、最も重要なのが譲渡所得税の特例です。
不動産を売却し、その取引から利益が出た場合、その利益(譲渡所得)に譲渡所得税がかかります。
譲渡所得税がどれくらいであるかは、売却価格から購入時や売却時の費用を差し引いた額に税率を適用することで求められます。
所有期間が5年以下の場合、税率は所得税30%と復興特別所得税0.63%と住民税9%の合計で39.63%です。
所有期間が5年超えの場合は所得税15%と復興特別所得税0.315%と住民税5%の合計で、20.315%です。
不動産の所有期間が10年を超える場合、譲渡所得税の税率が6000万円以下の部分については14.21%に下がります。
不動産の所有期間が長いほど税率は低くなるのです。
また、物件の所有期間は、売却した年の1月1日までであることに注意しましょう。
居住用不動産の譲渡した場合は、3000万円までの譲渡所得に対して税金が免除されます。
ただし、特定条件を満たす必要があったり、住宅ローン控除と併用できなかったりします。
□住宅ローン控除とは?
住み替えにおいて使える特例は、もう1つあり、住宅ローン控除です。
住宅ローン控除は新居購入時に非常に役立つ特例です。
この特例を使う際には、以下の要点を把握することが重要です。
1:住宅ローン控除の基本
住宅ローン控除とは、マイホームを購入する際に組んだ住宅ローンに基づいて所得税から一定額が控除される制度です。
通常、家を購入した翌年から10年間、住宅ローン残高の1%が所得税から控除されます。
また、特定の条件を満たせば、控除期間が13年間に延長される場合もあります。
2:控除を受けるための条件
住宅ローン控除を受けるためには、いくつかの要件を満たす必要があります。
たとえば、住宅の引渡しから6ヶ月以内の入居であること、合計所得が3000万円以下であること、住宅に対して10年以上のローンがあることなどです。
3:手続きのポイント
住宅ローン控除を受ける際には、初年度に確定申告をする必要があります。
そして、2年目以降は年末調整で手続きが可能です。
4:他の特例との併用
住宅ローン控除は、3000万円の特別控除とは併用できません。
どちらの特例を利用するかは、個々の状況に応じて慎重に選択する必要があります。
住宅ローン控除の適用を受けることで、新居購入時の税負担を大幅に軽減できます。
この特例の適用により、長期にわたる住宅ローンの負担が軽くなり、家計への影響も緩和されるでしょう。
また、新居購入時の経済的な余裕を生み出し、生活の質を高める一助となるはずです。
購入前にしっかりと制度を理解し、最適な選択を行うことが重要です。
□マイホームの買い換えにおける損失控除の特例をご紹介!
住み替えに際しては、売却によって損失がでる場合もあります。
しかし、買い換え時の譲渡損失には特別な損益通算及び繰越控除の特例がありますので、売却によって損失が出た場合は、この譲渡損失の損益通算及び繰越控除の特例を利用しましょう。
この特例を利用するにあたっては、以下の点を理解しておくことが重要です。
この特例を利用すると、売却による損失と他の所得(たとえば給与所得)を相殺できます。
1年で相殺しきれない分は最大3年間、繰り越して相殺できます。
適用を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
たとえば、売却した家の所有期間が売った1月1日時点で5年を超えていること、主に住んでいた家の売却であること、他の家に引っ越してから3年以内に売却すること、解体して売却する場合は解体から1年以内に土地の売買契約を締結することなどです。
別荘を売却する場合は、この特例を適用できないので、注意してください。
この特例は、住宅ローン控除と併用が可能です。
そうすることで、買い換え後の新居においても税負担を軽減できます。
この特例を適用するには、特定の要件を満たす必要があり、たとえば、建物の解体後1年以内に土地の売買契約を結ぶこと、解体から売却まで貸駐車場として利用していないことなどが必要です。
この特例の理解と適切な利用により、住み替え時における税負担をさらに軽減できます。
また、買い換えに伴う複雑な税制を理解することで、満足のいく資産管理の助けになるため、より安心して住み替えの決断ができるでしょう。
□まとめ
住み替え時の税金の特例は、経済的負担を軽減し、スムーズな引っ越しを支援します。
重要なのは、譲渡所得税の特例、住宅ローン控除、買い換え損失の特例の理解と適切な活用です。
これらを活用することで、住み替えの際の税負担を効果的に抑え、満足のいく住宅取引を実現できます。熊本市周辺で不動産売却にご興味のある方は、ぜひ当社までお気軽にお問い合わせください。
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