不動産売却時の意思確認はなぜ重要?方法と注意点を解説します!

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不動産売却時の意思確認はなぜ重要?方法と注意点を解説します!

大切で大きな資産である不動産の売却は、人生の節目における重要な決断の一つです。
その取引が法的に有効であり、かつご自身の意図した通りに円滑に進むためには、売却に関わる意思確認を徹底することが何よりも重要となります。
この確認作業は、後々発生しうる複雑なトラブルを未然に防ぎ、ご自身の財産を確実に守るための羅針盤とも言えるでしょう。
今回は、熊本市周辺にお住まいの方で不動産売却における意思確認がなぜ必要なのか、そして具体的にどのように進められるのか、さらには特別な状況下での対応策について解説していきます。

不動産売却で意思確認が必要な理由

取引の有効性を法的に保証するため

不動産売買契約は、当事者間の有効な意思表示に基づいて成立します。
もし売主が強迫されたり、詐欺に遭ったりして、真意とは異なる意思表示をしてしまった場合、その契約は無効となる可能性があります。
また、意思表示に錯誤があった場合も同様に、契約の有効性が揺らぎかねません。
売主が自身の意思で、かつ十分な理解のもとに売却の意思を表明していることを確認することは、契約の法的有効性を揺るぎないものとし、後日そんなつもりはなかった、騙されたといった主張による契約の無効や取消しといった事態を防ぐための、基本的な要件となります。

関係者の権利を守り後々のトラブルを防ぐため

不動産が共有名義である場合や、相続が発生している場合など、売却に関わる権利者が複数存在するケースは少なくありません。
このような状況で、一部の関係者の意思のみで売却を進めてしまうと、同意を得られなかった関係者から権利を主張されたり、契約の無効を訴えられたりするリスクが生じます。
例えば、共有者の一人が他の共有者の同意なく単独で売却を進めた場合、その契約は無効となり、買主との間で深刻なトラブルに発展しかねません。
関係者全員の意思を確認し、その同意を正式に得ることで、全ての関係者の権利を尊重し、将来的な紛争を未然に防ぐことが可能となります。

詐欺や不当な取引から財産を守るため

不動産取引においては、悪質な業者や第三者による詐欺行為、あるいは不当な条件での取引を強要されるリスクが常に存在します。
特に、不動産に関する知識が乏しい場合や、高齢者などを狙った手口は巧妙化しており、本人が意図しない不利な条件で契約を結ばされてしまう危険性があります。
売主の真の意思を確認し、契約内容を十分に理解しているかを丁寧に確認するプロセスは、このような詐欺や不当な取引からご自身の貴重な財産を守るための最後の砦となります。
これにより、安心して、かつ有利な条件で不動産を売却することが期待できます。

不動産売却で意思確認が必要な理由

不動産売却における意思確認はどのように行う

売主本人への直接確認が基本

不動産売却における意思確認の最も基本的な方法は、売主本人と直接対面し、売却の意思があることを確認することです。
この際、運転免許証、マイナンバーカード、パスポートなどの公的な本人確認書類を提示してもらい、写真や記載されている情報と、対面している人物が一致するかを照合することが必要です。
さらに、売却しようとしている不動産が本当に自身のものであるか、そして売却という行為について、どのような意思を持っているのかを直接言葉で確認することが、真意を把握する上で極めて重要となります。

確認重要事項説明書や売買契約書などの書面による確認

不動産取引においては、宅地建物取引業法に基づき、宅地建物取引業者は買主に対して重要事項説明を行う義務があります。
これにより、物件の内容や取引条件、契約に関する法的な事項などが書面で明示され、買主はそれらを理解した上で契約に進むことになります。
同様に、売主側においても、売買契約書に記載された物件の特定、売買代金、引渡し時期、代金の授受方法、そして付帯する特約事項などを、不動産会社や司法書士などが丁寧に説明し、売主がその内容を十分に理解し、納得した上で署名・捺印しているかを確認することが重要です。

登記情報や公的書類での確認

不動産の所有権が法的に誰にあるのかを確認するためには、法務局で取得できる登記情報(登記事項証明書)が最も確実な情報源となります。
この登記簿謄本を確認することで、売却しようとしている不動産の現在の所有者が誰であるかを特定できます。
さらに、固定資産税納税通知書などの公的書類も、実質的な所有状況を把握する上での補助的な確認材料となり得ます。
これらの公的な書類と、売主本人から提示された情報とを照合することで、名義上の所有者と実質的な売却意思を持つ人物との一致を確認し、信頼性を高めることができます。

不動産売却における意思確認はどのように行う

共有名義や代理判断能力に不安がある場合の意思確認はどうする

共有名義の場合は全所有者の同意が不可欠

不動産が複数の共有者によって所有されている場合、その不動産を売却するには、原則として全ての共有者の同意が必要となります。
共有者の一人、あるいは一部の者だけでは、不動産全体を売却することは法的に認められていません。
そのため、売却を進める前に、全ての共有者に対して、売却の意思があるか、どのような条件で売却を進めるかなどを丁寧に確認し、全員から正式な同意を得る必要があります。
この同意は、書面(共有者全員の署名・捺印のある同意書など)で取得しておくことが、後々のトラブル防止に繋がります。

代理人がいる場合は委任状の有効性を慎重に確認

売主本人が直接手続きを行えず、代理人に不動産売却を委任するケースでは、代理権の根拠となる委任状の有効性を極めて慎重に確認する必要があります。
具体的には、委任状が正式に作成されているか、記載されている権限の範囲は売却手続きを網羅しているか、そして最も重要な点として、委任状作成時の売主本人の意思が明確であったか、といった点を確認します。
可能であれば、委任状作成の事実について売主本人に直接確認を取る、あるいは公証役場で公正証書として作成された委任状であることを確認するなど、信頼性の高い方法で代理権の有無と内容を確かめることが望ましいです。

判断能力に疑義がある場合は成年後見制度の利用を検討

売主本人が、認知症の進行や精神疾患などにより、不動産売却に関する意思表示を適切に行うことが難しいと判断される場合、その取引の有効性に疑義が生じます。
このような状況では、本人の意思能力が低下しているとみなされ、契約が無効になったり、後々無効を主張されたりするリスクが高まります。
もし本人の判断能力に懸念がある場合は、家庭裁判所に成年後見制度の利用を申し立て、成年後見人等が選任されているか、あるいは選任の必要性について検討することが重要です。
選任された後見人がいれば、その後見人との間で正式な手続きを進めることになります。

まとめ

不動産売却における意思確認は、取引の法的有効性を保証し、関係者の権利を守り、詐欺や不当な取引から大切な財産を保護するために必要なプロセスです。
売主本人への直接確認、重要事項説明書や売買契約書といった書面による確認、そして登記情報などの公的書類による確認が、安全な売却を進める上での基本となります。
共有名義の場合は全所有者の同意、代理人がいる場合は委任状の有効性確認、判断能力に疑義がある場合は成年後見制度の利用検討など、個別の状況に応じた慎重かつ丁寧な対応が求められます。
これらの確認プロセスを怠ることなく、確実に行うことが、安心して不動産を売却するための重要な一歩となるでしょう。

中本伸也

投稿者

中本伸也

15年以上不動産業界に従事し、宅地建物取引士や賃貸経営不動産取引士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ専門家です。不動産に関するお悩みやご質問は、ぜひ私どもにご相談ください。豊富な経験と知識で最適なご提案とサポートをいたします。お気軽にお問合せください。

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