離婚時の不動産名義変更にかかる税金と流れについて紹介します!

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離婚時の不動産名義変更にかかる税金と流れについて紹介します!

離婚は人生において大きな転機の1つであり、その過程で直面する法的および財務的な課題は、多くの人にとって複雑でストレスの原因となります。
特に、離婚に伴う不動産の名義変更と税金の問題は、正確な情報がなければ適切に対処することが困難です。

この記事では、離婚時に発生する不動産の名義変更に関わる税金の種類と、名義変更の手順について解説していきます。
この情報をもとに、離婚を経験し、不動産の名義変更や税金の知識が不足している方々が、迷いなく手続きを進められれば幸いです。

□離婚時の不動産名義変更にかかる税金について

離婚により不動産の名義を変更する際には、贈与税、譲渡所得税、不動産取得税、登録免許税など、さまざまな税金が関わってくる可能性があります。
これらの税金は、それぞれ異なる条件下で課税されるため、事前に知識を身につけておくことが重要です。

1:贈与税

贈与税は、財産を無償で譲渡する際に課税される税金です。
離婚時の財産分与においては、原則として贈与税が非課税となるケースが多いですが、分与される財産が婚姻中の共有財産と比較して過大であると判断される場合や、離婚を偽装した贈与とみなされる場合には課税されることがあります。

2:譲渡所得税

譲渡所得税は、財産を譲渡し、その取引から利益を得た場合に課税されます。
不動産の名義変更が譲渡にあたり、利益が発生した場合はこの税金が適用されます。
不動産の価値が下落している場合や、特定の要件を満たすことで特別控除を受けられる場合があるため、事前の確認が必要です。

3:不動産取得税

不動産取得税は、新たに不動産を取得した際に課税される税金です。
離婚に伴う名義変更の場合、多くのケースで非課税となりますが、贈与や相続を隠すための不正申請があった場合には課税される可能性があります。

4:登録免許税

不動産の所有権移転や抵当権設定時に必要となる登録免許税は、名義変更の際にも発生します。
この税金は登記手続きを行う際に必要となるため、名義変更を検討している場合は、事前に費用を把握しておくことが大切です。

離婚による不動産名義変更に関わる税金は、複雑で理解が難しい部分もありますが、正しい知識を持つことでスムーズな手続きが可能となります。

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□名義変更の流れについて

離婚後の自宅の名義変更は、財産分与の話し合いや離婚届の提出が先に必要になります。
このプロセスは、以下のステップに沿って行われます。
順序が違うだけで贈与税といった余分な費用を払わなければいけなくなる可能性があるため、注意しましょう。

1:話し合いや離婚調停で財産分与の内訳を決める

夫婦間での話し合い、または離婚調停を通じて、財産分与の詳細を決定します。
基本的には、収入の差に関わらず、すべての財産を折半することが多くなっています。
財産分与の請求権は離婚成立から2年間有効であり、可能な限り早く終わらせましょう。

2:離婚協議書を作成する

取り決めた内容を離婚協議書として書面に残します。
これは将来のトラブルを防ぐため、非常に重要です。
公正証書にすることで、より高い証明力を持たせられます。

3:離婚届を提出する

離婚届は、夫婦の本籍地または居住地の役所に提出します。
この提出により、正式に離婚が成立します。

4:自宅の名義変更を申請する

離婚が成立した後、所有権移転登記を行うことで名義変更を申請します。
名義変更を離婚成立前に行うと、贈与税が課せられるリスクがあるため注意が必要です。

この手順を遵守することで、離婚による自宅の名義変更を適切に行えます。
適切な手続きを行うことで、贈与税のような余計な費用を避けられるのです。

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□財産分与でも贈与税はかかる?

離婚に伴う財産分与では、基本的に贈与税が課税されることはありませんが、例外的に課税される場合があります。
例外として課税されるケースは以下の2つです。

*過大と評価されてしまった場合

財産分与にしては過大であると判断されてしまった場合が課税されます。
明確な基準が設けられているわけではなく、それぞれの状況に応じて判断されます。
財産分与が一方に不公平に大きな利益をもたらす場合は、このように評価されることが多いです。

*偽装した離婚である場合

実際は不仲ではなく、離婚が形式上だけで実質的な夫婦関係が続いている場合がこれに該当します。
この場合、贈与税の支払いから逃れているだけであるため、税務署が事実を知った時に、贈与税が課税されます。
悪質な場合は、延滞税や府申告加算税、重加算税などによって、より多くの税金を払わなければいけない可能性も考えられるため、偽装はやめましょう。

これらの状況を避けるためには、財産分与の公平性を保ち、離婚の意図を明確にすることが重要です。

□まとめ

この記事では、離婚に際しての不動産名義変更と税金の取り扱いについて、その基本的な知識と具体的な手順を紹介しました。
離婚時の不動産名義変更に伴う税金については、贈与税、譲渡所得税、不動産取得税、登録免許税が主なもので、これらの税金の適用条件や回避方法を理解することが重要です。

離婚は感情的にも財務的にも困難な時期ですが、適切な情報と準備を持つことで、この過渡期をスムーズに乗り越えられます。

熊本市周辺で、不動産に関するご相談がある方は、お気軽に当社までお問い合わせください。

中本伸也

投稿者

中本伸也

15年以上不動産業界に従事し、宅地建物取引士や賃貸経営不動産取引士、ファイナンシャルプランナーなどの資格を持つ専門家です。不動産に関するお悩みやご質問は、ぜひ私どもにご相談ください。豊富な経験と知識で最適なご提案とサポートをいたします。お気軽にお問合せください。

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