離婚の際には、車や住宅をはじめ共有財産の分配に困ります。
特に、家や土地は暮らしのメインなので、単に境界を引いて分けるなど物理的な方法で分けられない厄介な共有財産です。
しかし、どちらかが自宅に住み続ける方法では、ローンの返済をはじめあらゆる問題を抱えたまま生活を送ることになります。
ここでは不動産を現金化して分配しやすくなる不動産売却について解説します。
財産分与の選択肢の1つとしておさらいしていきましょう。
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□離婚の際の財産分与とは
財産分与とは、結婚後に2人で購入した共有の財産を分配することを指します。
婚姻期間中に購入した財産であれば、夫と妻双方ともに相手に請求できます。
財産分与の対象に関しては、名義人かどうかは関係なく、「共有の財産から購入した不動産」という事実が分かれ目になります。
また、離婚の原因を作った側であっても、相手に財産分与を請求できる点も要注意です。
共有財産には、戸建てやマンションなど物理的に分けられない財産も該当します。
このような不動産を分配する方法は、売却して現金化して分配する、不動産をもらい、分与分の代金を支払う、不動産に相当する財産を相手に渡す、の3つです。
財産分与の方法は夫婦間で話し合って決めるようにしましょう。
□単独名義では家は売れない?
では、売却して現金化したいと考えた場合、相手の承諾なしに不動産の売却はできるのでしょうか。
不動産を売却する権利は名義人が持っています。
つまり、夫婦共同で名義人になっている共有財産は夫婦両方が承諾しなければ、売却できません。
名義人を調べるときは、その不動産の不動産売買契約書を確認しましょう。
不動産売買契約書に記名と押印している人が名義人になります。
もしも、夫もしくは妻が単独で名義人となっている場合は、名義人本人の承諾がなければ、不動産を売却できません。
先ほど、財産分与の対象となる財産は「共有の財産から購入した不動産」と解説しましたが、不動産の売却に関しては「名義人」であるが重要です。
共有財産の不動産を売却する際は、相手が名義人であろうとなかろうと丁寧に話し合うことをおすすめします。
共有名義で話し合っても相手が売却を承諾しない場合もあるでしょう。
その場合は、自分の持分割合に限り、第三者へ売却できます。
ただし、売却の意思が一致しないまま、共有持分を売却してしまうのはおすすめしません。
相手側は今後住もうと考えており、その際に共有部分が売却されたとなるといい気分ではありませんよね。
遺恨が残ってしまい、トラブルの原因になりやすいため、検討は慎重に行いましょう。
□離婚の際に家を売るメリット
相手に不動産の売却について説明したい場合は、メリットも併せて説明すると良いでしょう。
特に家は大きな財産であり、住まいとして暮らしの根幹を担うものです。
それぞれの選択肢のメリットやデメリットを分かった上で今後の対応を考えていきましょう。
ここでは、離婚の際に家を売却するメリットを解説します。
ぜひ、話し合いの際に参考にしてみてくださいね。
*財産分与しやすい
現金化することで財産分与がしやすくなるのは、不動産を売却する最も大きなメリットです。
家や土地は、物理的に折半できない財産です。
そのため、売却し、お金に換算して分配しやすくできるのは、不動産売却のメリットといえるでしょう。
また、ローンや名義の問題を一気にクリアにできるのもメリットでしょう。
自宅を売却すれば、ローン返済をどちらが行うかという問題も無くなります。
加えて、名義も購入した第三者のものになるため、名義人をどちらにするかという問題も無くなります。
不動産の売却は、財産分与に係る問題への対処が煩わしい方や早めに新生活を始めたい方に向いているでしょう。
*住宅ローンの残高を支払う必要がなくなる
自宅を売却することで、住宅ローンの残高を支払う必要がなくなります。
自宅を売却して、得たお金を分けると住宅ローンの残債を完済できる可能性があります。
どちらかが住み続ける場合でも、2人のうち一方がローンの返済を滞納すれば、いつ家を差し押さえられるかわかりません。
もう一方が、住宅を売却したいと考えている中で、売却しないで住み続ければ、このようなリスクを抱える可能性があります。
相手は、自身が住んでいない家のローンを支払い続けることに対して、負担や不満を抱くこともあるでしょう。
自宅を売却した資金でローンを返済し、資金が残れば、新しい生活への準備もできます。
夫婦間にはびこる共有財産の問題もすっぱりとなくなるため、不動産の売却は新しいスタートを切るにはおすすめの方法といえるでしょう。
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□まとめ
離婚で財産分与する際は、現金化で分配しやすくなる、不動産売却がおすすめでした。
不動産に係る問題を解決しやすく、場合によっては今後の資金も確保できます。
財産分与の選択肢の1つとして覚えておきましょう。
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